WindowsにOpenFOAMを導入する(授業用)

(2022年7月版)

書き間違いがあるかもしれないので鵜呑みにしないこと

WindowsでOpenFOAM(https://www.openfoam.com/)を動かすための設定手順を紹介します。Windows Subsystem for Linux(WSL)を使ってUbuntu上でOpenFOAMを動かす方法もありますが、初めてLinuxを使う人には難しそうでした。今回はOpenFOAMのMinGWクロスコンパイル版を使います。手順通り進めればこれまでLinuxを使ったことがない人でもできるはずなので、授業の演習などでも使えると思います。

インストール環境:Windows 10、Windows 11

OpenFOAMのインストール

1. OpenFOAMのHPからMinGWクロスコンパイル版のインストーラをダウンロードする

https://www.openfoam.com/download/openfoam-mingw-cross-compilation



2. ダウンロードしたファイル”OpenCFD-OpenFOAM-v2012-DP-mingw-crosscompiled-WindowsInstaller.exe”を右クリック→管理者として実行
 管理者として実行しないとOpenFOAMが動かない

3. インストーラの指示通り全てインストールする



OpenFOAMの実行~初期設定

4. デスクトップにできたOpenFOAMのアイコンをダブルクリックして実行


インストールに問題がなければ以下のような画面が現れます

*Linuxのコマンドで操作する
cd “ディレクトリ名” [Enter] :[ディレクトリ名]に移動
cd ..    [Enter] :一つ上のディレクトリに移動
ls  [Enter] :ファイル一覧を表示
        pwd [Enter] :現在のディレクトリを表示
   など

OpenFOAMのディレクトリとWindowsのフォルダを対応付ける

OpenFOAMのディレクトリがWindowsでは使いづらいところにあるので、Cドライブ直下のフォルダからOpenFOAMのディレクトリを参照できるようにします。

以下、オレンジ背景の文字はOpenFOAM上で入力するコマンドです。


5. OpenFOAMで解析実行用のディレクトリを作成する

mkdir RUN [Enter] (mkdir: ディレクトリを作成するコマンド)


ls [Enter]     ls: ファイル一覧を確認するコマンド

OpenFOAM関連のファイルが入った"OpenFOAM"と作成した"RUN"がある


6. WindowsのCドライブに解析結果を保存するためのフォルダ"OpenFOAM"を作成する

このような状態になるはずです。

7. fstabを編集する
    ・以下のフォルダにあるfstabをメモ帳で開く
        C:\Program Files\ESI-OpenCFD\OpenFOAM\v2012\msys64\etc
    ・ファイルの最後に”c:/OpenFOAM /home/ofuser/RUN”を追加して上書き保存
ハイライト部が編集箇所

OpenFOAMの~/RUN内のファイルをWindows上のc:/OpenFOAMから閲覧/編集できるようになる


これでOpenFOAMを使った解析を実行する準備が整いました。

チュートリアルの実行についてはこちらで説明しています。


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